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ドクターミツオカのアンチエイジングひとりごと

十勝毎日新聞に「Dr.ミツオカのアンチエイジングひとりごと」というコラムで連載をはじめました。どうぞお読み下さい。

2018.09.05更新

シリーズ目次

  1. 糖質制限食でメタボ解消!
  2. 血糖値スパイクは老化を促進
  3. 食生活改善でがんに負けない体を
  4. 健康維持に欠かせないビタミンD!
  5. 知って得する更年期の知識

腸内善玉菌を育て健康になろう

腸内善玉菌を育て健康になろう2

十勝毎日新聞2018年8月20日号

ところで腸内細菌は、大部分が小腸下部と大腸に存在しています。胃や十二指腸、小腸上部などには、わずかしかいません。

それでは、私たちの腸内細菌はどこからやってくるのでしょうか。母親のお腹にいる間は、胎児は無菌状態です。お産で産道を通過している間に、赤ちゃんは母親の膣内細菌を獲得することになります。これらの細菌は腸で徐々に繁殖していきますが、一方では、これらの細菌を敵として攻撃しないような仕組みが腸の中で作られていきます。

最近、アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー性疾患が多くなっています。その原因の一つに、高齢出産により帝王切開で生まれる子供が多くなっていることが考えられています。帝王切開で産まれた子供は膣内細菌の善玉菌を母親から受け取れないために、アレルギーを抑制する免疫細胞(制御性T細胞)が少なくなり、過剰にアレルギーが起こることがわかってきました。制御性T細胞は日本人研究者により発見されたものですが、善玉菌は酪酸を作り、その酪酸により制御性T細胞が増え、アレルギーを抑制することがわかっています。

善玉菌の乳酸菌、ビフィズス菌などは、腸内で乳酸、酪酸、プロピオン酸などの短鎖脂肪酸を作ります。乳酸は細菌が腸管から体内に入らないように粘膜の強化を助けます。また、プロピオン酸は体に吸収されてアレルギー抑制に働きます。酪酸は前述のように制御性T細胞を多くし、過剰な免疫反応を抑え、アレルギーを起こりにくくします。

帝王切開後の新生児では、母親の皮膚の細菌(皮膚常在菌)が膣内細菌の代わりに腸内で増えることがわかっています。またこういう研究もあります。アトピー歴のある母親から帝王切開で産まれた子供は、アトピー性皮膚炎になるリスクが3倍以上になるというのです。そのため、母親の膣内細菌を帝王切開後の赤ちゃんの口の周りに塗布して移すことも試みられています。


腸内善玉菌を育て健康になろう1

十勝毎日新聞2018年8月6日号

私たちの体の細胞数は、60兆個といわれています。それ以上に私たちの腸内には100兆個の細菌がいます。この腸内細菌のうち善玉菌をうまく育てれば健康になり、反対に悪玉菌が増えることで病気になることが、21世紀になって明らかになってきました。

腸内細菌の検査は、昔は大変でした。便を採取して培養し、腸内細菌を調べたのですが、培養には時間がかかり、また空気に触れると死滅する菌も多かったため、培養できない菌もあったのです。

21世紀になると遺伝子解析の手法を用いて腸内細菌の検査ができるようになりました。どのような菌が、どの程度いるのか、短時間でわかるようになってきたのです。一方では、個々の腸内細菌の役割も無菌マウスモデルを使って解明が進んできました。ある特定の菌を無菌マウスの腸に入れることで、その菌がマウスにどのような変化をもたらすかを知ることができるようになったのです。今日では一流医学雑誌に毎日のように腸内細菌の研究成果が発表されています。

日本人の腸内細菌は、約2割が乳酸菌やビフィズス菌に代表される善玉菌です。善玉菌が優勢になることで、免疫力が向上して感染に対する抵抗力が増し、消化や吸収が助けられ、ビタミンが作られ、腸の蠕動運動が促進し、また体のエネルギー源となる短鎖脂肪酸が産生されます。

一方、約1割が悪玉菌です。悪玉菌が優勢になることで、腸内はアルカリ化し、腐敗し、有害物質が産生されます。例えば、アミノ酸のトリプトファンやチロシンから尿毒素のインドールやp‐クレゾールなどが産生されます。これらは腎機能低下を促進します。悪玉菌を少なくしておくことが健康につながるわけです。

残りの7割は、日和見菌といわれるものです。日和見菌は、善玉菌が優勢であれば善玉菌の味方をします。また悪玉菌が優勢の時には、悪玉菌の味方となるわけです。したがって、善玉菌を育てることで、日和見菌は善玉菌の味方になってくれます。

最近、学会では善玉菌のことを有用菌とよび、悪玉菌のことを有害菌とよんでいますが、ここでは馴染みのある善玉菌、悪玉菌を使いました。

>> 十勝毎日新聞

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