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日本抗加齢医学会雑誌「アンチエイジング医学」の編集委員もしています

2019.01.28

院長は、日本抗加齢医学会雑誌「アンチエイジング医学」の編集委員もしています。
2018年10月号に編集後記を書きました。9月6日の「北海道胆振東部地震」についても触れています。

編集後記

2018年9月6日の未明(午前3時8分)、大きな揺れで目が覚めた。ここ帯広・十勝ではよく地震があるので、「またか」と思いながらそのまま寝入ってしまった。早朝、先に起きた家内が「電気がつかない」と騒いだ。そのとき、スマホの速報やラジオの情報で初めて深刻な事態を把握した。新千歳空港から南東に約30kmの厚真町を震源とする「北海道胆振東部地震」が起き、震源に近い北海道で最大規模の苫東厚真火力発電所が発電停止となった。これにより北海道全域がなぜか停電となった。2日間停電が続いた。闇が深い分、夜空の星は輝いて見えた。幸いなことに断水にはならなかった。信号がつかず、交通事故が多発した。僕のクリニックも体診を余儀なくされた。酪農家は搾乳ができず、多くの乳牛が乳房炎で倒れた。自家発電で搾乳できても工場への出荷ができず、乳を廃棄した農家も多かった。農産物や水産物も、鉄道、航空機、トラックなどがストップしたため出荷できなかった。これが真冬であったら、被害はもっと大きくなっていたであろう。自力でサバイバルできる方法を真剣に考えなくてはならないと思った次第である。震災で亡くなった41名のご冥福を祈る。

さて、今回の本誌特集は「糖化」である。最近の研究成果が網羅されており興味深く読んだ。指尖経皮による糖化最終産物(AGEs)の蛍光測定法は、糖尿病最小血管合併症の診断に有用と報告され、臨床現場での応用が期待される。また、AGEs生成抑制効果のある各種サプリの開発も進んでいるようで、利用できる日が待たれる。「糖化」は生活習慣と密接に結びついている。「糖化」予防の基本は何といっても、AGEsを作らない食事、運動、睡眠、禁煙、飲酒などに尽きそうである。しかし、味噌や醤油などの日本の食文化の中心にあるものがAGEsに由来しているとは驚きであった。この分野の研究がさらに進展し、新しい知見が出てくることを切に期待している。(満岡孝雄)


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