サプリメントに期待される役割は次の3つに分けて考えることができます。
ビタミンの欠乏症には、壊血病(ビタミンC 欠乏)、脚気(ビタミンB1)、くる病(ビタミンD欠乏)などが知られています。これらの欠乏症は、現代ではあまりみられませんが、日本人の食事摂取基準(2005)と、国民健康調査(2006)とを比較すると、カルシウム、マグネシウム、鉄、ビタミンE などで、実際の摂取量が目安量や推奨量にも届いていないことが分かります。
足りない栄養素を補うことはサプリメントの第一の役割です。
現代の日本の食生活は豊かになったといわれています。
しかし、豊かになって、摂取量が増えたのは、5大栄養素のうち、炭水化物、タンパク質、脂質の3つ、すべてカロリーになるものばかりです。
これらは、使い切れなくて体内に余ってくると、糖尿病、肥満、アレルギー、がん、心臓病、脳卒中の原因になるといわれています。
一方、ビタミンやミネラルは、食生活の欧米化や、野菜そのものに含まれる量の低下、加工食品の普及などが原因で摂取量は減っています。
ビタミンやミネラルがなければ、炭水化物、タンパク質、脂質を体内で利用できません。そのため、ビタミンやミネラルが不足することで、体内の栄養バランスはますます悪くなり、生活習慣病の原因につながります。
サプリメントは、摂取カロリーを増やさずに、ビタミン・ミネラルだけを補給する有効な方法です。
ビタミンには、最低限の量を補うことで働く「生理作用」(ヒトが生きていくための働き)と、積極的な量を補給することで、より高いレベルの健康に役立つ「薬理作用」があります。
例えば、ビタミンCでは、生理作用として、コラーゲンの生合成に関与、体内の酸化・還元に関与、があります。
一方、薬理作用としては、LDL コレステロール低下作用、HDL コレステロール増加作用、抗腫瘍作用、抗高血圧作用、抗アレルギー作用、シミを治す、などがあります。
また、活性酸素に対抗する働きは、βカロチン、ビタミンC、ビタミンEなどにあり、積極的な摂取によって抗酸化作用が期待できます。
栄養素の積極的な摂取は、生活の質(Quality Of Life;QOL)の向上に役立てることができます。
サプリメントや栄養療法においては、先進国であるアメリカでは、1994年に成立した DSHEA(栄養補助食品・健康教育法)によって、あいまいだったサプリメントを定義づけ、消費者が健康維持、病気予防のために必要な情報(何に効くのか?)をラベルに表示できるようにすることで、消費者の意識を高め、実際に選んで利用させて、医療費を抑えています。
そのため、店頭に並んでいるサプリメントも、前述の薬理効果が期待できる配合量となっており、日本の基準に比べると、2~50倍も多くなっています。
これらのことを考えると、生活習慣病の予防が望まれる日本において、有効なサプリメントとは、
の条件を満たしているサプリメントといえます。
世の中には、水に入れても溶けなかったり、添加物ばかりだったり、増量剤で量を増やしていたりするサプリメントも少なくありません。
せっかく健康のためにお金を払って購入するものなので、無駄のない、有効的な選択をしたいものです。
(2008年10月ヘルシー・パス提供)
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